JCA-NETは下記の国際共同声明に署名しました。


(共同声明)韓国の尹大統領は辞任すべきであり、韓国政府はメディアへの弾圧と知る権利の侵害をただちに中止せよ

2024年12月19日

12月3日、韓国の尹錫烈(ユン・ソニョル)大統領は、戒厳令を宣言した。その口実は、国会による国家機関のトップの弾劾と予算削減が反国家的行為であるというものだった。軍が行政と司法機能を掌握し、令状手続き、報道、集会、結社の自由、政府や裁判所の権限を制限できる戒厳令は、民主主義体制の例外であり、戦時以外に課されるべきではない。しかし、尹大統領の宣言後、武装した軍隊が実際に国会を襲撃し、武力を行使し、戒厳令解除の決議を阻止しようとした。また、戒厳令布告令第1号は、過去の韓国の軍事独裁政権下の戒厳令を完全に模倣したものであった。これまで安定した民主主義国家と考えられてきた韓国で、軍事独裁政権下における戒厳令が試みられたというニュースは世界を驚かせた。したがって私たち人権団体は、ここに深刻な懸念を表明する。

尹政権が韓国の民主主義を後退させてきたことはすでに周知の事実である。 尹大統領は、法案に対する拒否権を繰り返し行使し、家宅捜索や押収を含む大規模な刑事捜査で労働組合や市民社会を攻撃してきた。 政府に批判的な放送局やオンラインコンテンツに制裁を繰り返し、大統領に対する名誉棄損というでっち上げの容疑でメディアやTikTokに対する家宅捜索や押収を行うことで、報道や表現の自由を抑圧してきた。最近、政府は、政府機関が情報公開請求権を恣意的に拒否することを認める法案を推し進めており、これにより政権の密室化が促され、市民の知る権利が侵害されようとしている。

このような状況において、韓国大統領による戒厳令宣言は、この政府の反民主主義的な本質を露わにした。国家指導者による戒厳令の乱用は、他の権威主義国家に誤ったシグナルを送る可能性があり、韓国だけでなく世界的に民主主義の後退を引き起こす可能性がある。

韓国大統領による戒厳令の宣言と軍による国会への侵攻は、民主主義に対する露骨な攻撃であり、民主国家を転覆させようとする試みである。私たちは、ユン大統領に直ちに辞任するよう求めるとともに、韓国政府、立法府、司法機関、憲法擁護者に、尹大統領と関係者を処罰し、このようなクーデター未遂が二度と起こらないよう求める。さらに、メディアの抑圧、政権によるインターネット検閲、大統領への名誉棄損容疑での捜査、情報への権利に関する法律改正案など、民主主義に対するあらゆる攻撃をただちに停止することを要求し、それによって韓国における民主主義の勝利を国際社会に保証する。

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出典(朝鮮語、英語)
https://www.opennet.or.kr/25859