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JCA-NETセミナー2023年7月のお知らせ

JCA-NET (2023/7/6)
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Table of Contents
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1. セミナー1 7月22日(土) 15時から 能動的サイバー防御とサイバー戦争――戦争に加担しないために
2. セミナー2 7月27日(木) 19時から Libre Officeを使ってみる――ワード、エクセル、パワポからの卒業へ
3. セミナー3 7月31日(月) 19時から フォローアップ
4. 参加方法

1 セミナー1 7月22日(土) 15時から 能動的サイバー防御とサイバー戦争――戦争に加担しないために
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開催方法:オンライン(申し込み方法は最後をごらんください)

参加費:無料

サイバー戦争関連についてはセミナーで何度もとりあげてきましたが、能動的
サイバー防御をメインには取り上げてきていないので、7月にはこのテーマを
とりあげます。

日本政府は、昨年暮の安保・防衛3文書で能動的サイバー防御を明記し、既に
内閣府にサイバー安全保障体制整備準備室を設置しています。そして今後法改
正を視野に具体化に向うとみられます。能動的サイバー防御は敵基地攻撃と直
接対応するような狭い範囲を越える問題です。たぶん反戦平和運動でも能動的
サイバー防御への関心が高まると思いますが、この敵基地攻撃を越える領域に
注目する、ということがどこまで理解されるかが、この問題のポイントになり
そうです。このセミナーでもこうした関心をぜひ持ち寄って議論できればと思
います。

能動的サイバー防御の前提になる「サイバー戦争」ですら明確な国際法上の定
義がありません。損害保険には「戦争免責条項」がありますが、これに「サイ
バー戦争」をどのように含めるのかが明確になっておらず、すでに米国では損
保会社と被害企業の間で保険の支払いをめぐって訴訟になっています。そのた
め、ウクライナ戦争以降、新たに「サイバー戦争免責条項」を追加する動きが
活発になっています。

このように「サイバー戦争」については、何が戦争なのか、誰がその主体なの
かといった基本的な事柄について明確ではないために、従来の戦争の概念を越
えた広範囲に影響を及ぼしかねず、同時に、これが伝統的な意味での戦争の引
き金になることが危惧されています。言うまでもなく「能動的サイバー防御」
にも明確な定義はないために、「能動的サイバー防御」と「サイバー攻撃」と
の区別もはっきりしません。反政府的な言論が「情報戦」の一環とみなされた
り、外国籍の人々の監視強化がなされたり、暗号や匿名での通信を取り締まり
の対象にするなど、様々な問題が国内でも生じうる危険性があります。

この意味でも、私たちは、戦争放棄の考え方の前提になる「戦争」についても
従来の考え方でいいのかどうかの再検討を迫られています。「能動的サイバー
防御」とは何なのかについて、サイバー戦争も視野に入れた「戦争放棄」の考
え方とも関連づけながら、様々な課題を参加者の皆さんと議論したいと思いま
す。

参考資料
(NATO)サイバー防衛
https://cryptpad.fr/pad/#/2/pad/view/Ovi0xt69TevtiwWAfHqYLCR+TCRsNsNZS7…

(防衛省)NATOサイバー防衛協力センターによるサイバー防衛演習「ロック
ド・シールズ2023」への参加について
https://www.mod.go.jp/j/press/news/2023/04/18d.html

(国際赤十字委員会)共通理解に向けて:確立されたIHL原則のサイバー作戦へ
の適用
https://cryptpad.fr/pad/#/2/pad/view/BNuwMQRRHzy1XgD8juNk46By9-DGkPZWKt…

サイバー保険における「サイバー戦争免責条項」の採用に向けた動き 損保総
研レポート 第139号 2022.6
https://www.sonposoken.or.jp/reports/wp-content/uploads/2022/07/sonposo…

これまでセミナーで紹介した以下の資料も参考にしてください。

1月のセミナーの資料「防衛 3 文書における、「サイバー」関連箇所」
https://pilot.jca.apc.org/nextcloud/index.php/s/8BSJiS7bfAnNosd
2月セミナーの資料
サイバー戦争放棄の観点から安保・防衛3文書の「サイバー」を批判する
(3)――自由の権利を侵害する「認知領域」と「情報戦」
https://pilot.jca.apc.org/nextcloud/index.php/s/yR8zPSXryqFzif4
4月セミナーの資料
どうする?サイバー戦争の放棄!―ロシア・ウクライナ戦争を教訓に
https://pilot.jca.apc.org/nextcloud/index.php/s/RmknYsP9WGrPHaa

2 セミナー2 7月27日(木) 19時から Libre Officeを使ってみる――ワード、エクセル、パワポからの卒業へ
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開催方法:オンライン(申し込み方法は最後をごらんください)

参加費:無料

私たちが職場で仕事をするときも、様々な社会運動などで活動するときも、文
書を作成したり、プレゼンするときにはたいてい「ワード」や「パワポ」を使
います。これらの言葉は今では普通名詞扱いになっていて、定番中の定番といっ
てもいいものです。しかし、これらは、マイクロソフト社が提供するプロプラ
イエタリなソフトウェアです。「プロプライエタリ」という舌を噛むに違いな
い言葉の意味は、ITmediaのサイトの説明では「開発者・開発企業などが製品
やシステムの仕様や規格、構造、技術を独占的に保持し、情報を公開していな
いこと。その情報独占者でなければ、開発・修正・改編・管理ができない状態」
( https://www.itmedia.co.jp/im/articles/0310/27/news002.html ) と説明し
ています。これとは真逆な立場をとるものに、オープンソースとかフリーソフ
トウェアという概念で括られるソフトウェアがあります。

オープンソース/フリーソグトウェアは特定の企業に依存せず、技術の公開や
ユーザーの開発への参加などプロプライエタリなソフトにはないユニークな特
徴があります。今回のセミナーでは、私たちが定番として使わざるをえない文
書作成などの基本的な作業に用いることができるオープンースのソフトウェア
のひとつ、LibreOdfficeを紹介します。Windows、Mac、Linuxなどほとんどの
OSで動くソフトウェアです。しかし、Linuxを除けば、パソコンを購入したと
きにはあらかじめインストールされていない場合が大半です。そこで、今回は、
インストールの方法から説明します。そして、基本的な使い方なども紹介しま
す。すでにお使いの方は、是非、これまでの経験からのアドバイスや直面して
いる問題点などを話していただくと、これから使う方たちの参考になるので、
ぜひご参加ください。

また、オープンソースのオフィス関連のソフトは他にも、OpenOfficeなど様々
あります。これらについても時間があれば紹介します。

資料
LibreOffice日本のサイト
https://ja.libreoffice.org/
インストール手順
https://ja.libreoffice.org/get-help/install-howto/

3 セミナー3 7月31日(月) 19時から フォローアップ
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開催方法:オンライン(申し込み方法は最後をごらんください)

参加費:無料

毎月最後の回は、これまでのセミナーで取り上げたテーマの積み残しや、うま
く解決できなかった課題、あるいは皆さんが抱えている疑問や問題を出し合っ
て解決していく回になります。

今回も様々な質問などを自由に出していただいて構いませんが、前半では、
Jitsi-meetの会議室を主催するばあいの方法と注意点についてまとめて紹介し
ます。今月はLibreOfficeについて紹介しましたが、更に詳しく知りたい、な
どという場合には是非参加してみてください。

セミナーでは、LinuxOSの紹介にも力を入れてきました。Linuxを新規に使いた
いという皆さんや、すでにLinuxを使っている方たちとの情報交換の場として
も活用してください。

なお、8月以降、LinuxOSのインストールのワークショップなども企画していま
すので、関心のある方は参加していただければ、具体的な段取りなど相談でき
るようにします。

技術的なテーマとして、これまでセミナーで取り上げてきたものの一例。

- LibreOfficeのインストールと使い方
- Mastodonの使い方
- パスワード管理
- Wordpressによるブログの設置
- Jitsiを使ったオンライン会議
- 暗号化サービスProtonやTutanotaのメールサービス
- 機械翻訳の活用(DeepL)
- LinuxOSの導入と活用
- ブラウザのプライバシー、セキュリティ設定
- Internet Archiveの使い方
- CryptPadの使い方
など。

最近の社会・政治的なテーマでセミナーやメーリングリストなどで話題になっ
た事柄の一例。
- 安保・防衛3文書とサイバー戦争
- ChatGPT
- スマートシティ
- マイナンバーとデジタルID
- インターネット遮断
- 政府による暗号規制
- ミャンマー軍事政権とネット監視
- ジェンダーとインターネット
など。

4 参加方法
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参加費 無料(カンパ大歓迎)
オンラインはJitsi-meetを使用します
オンライン会議室 Jitsi-meetのマニュアル
https://www.jca.apc.org/jca-net/ja/node/93

参加方法:JCA-NETの会員メーリングリスト、セミナーメーリングリストに登
録されている方は、当日30分前に、メーリングリストからの会議室案内をみて
アクセスしてください。

JCA-NETの会員以外の方でセミナーに初めて参加される方は予約が必要です。
おなまえ、メールアドレス、参加希望のセミナー番号(複数可)を書いて、下記
に申し込んでください。

jcanet-seminar@jca.apc.org

あるいは下記の申し込みフォーム(cryptpadのサイト)から申し込むこともでき
ます。
https://cryptpad.fr/form/#/2/form/view/Sp-ATVnVLw8bUv8eW77No6SKmPPPLDrH…

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余裕のある方は是非カンパをお願いします。
セミナーはJCA-NETの会員の会費で運営されています。
郵便振替口座
JCA-NET (シ゛ェイシーエイ-ネット )
記号番号:00190-3-417584
ゆうちょ銀行〇一九店 417584
通信欄に「セミナーカンパ」とお書きください。

問い合わせ先
小倉利丸(JCA-NET理事)
toshi@jca.apc.org
070-5553-5495